イラっとしたその感情のままに怒っても、相手にはあなたの真意は届きません。 以前にもお話しした通り「叱る」はあくまでも「リクエスト」であり、その “伝え方” が冷静でなければならないからです。 「怒ってるんだもの、しょうがないでしょ!!」という状況の時にこそ、何とか感情のコントロールをしていただければ・・と思います。
その第一番目は、「衝動」をコントロールする。 「売り言葉に買い言葉」的に反射しないで、6秒だけ待ってみる・・待つことで、相手がそうしたことへの背景にも思いを馳せてみましょう・・。
私は今、たくさんの人に忘れられていることの一つに、“想像力” があると思っています。 コロナ禍とはいえ、帰省している方のいるお家に「帰れ!」と書いた手紙を張り付ける・・。 もしご自分のご家族に陽性者が出たら、どうするおつもりなのでしょう。 そんなことをされて、相手がどう思うかを少しだけ考えてみれば、自分自身の行動にも責任が持てるはず・・。
「カチン!」とした時に反射しないで、「なんでこの人はこんなことをしたのだろう・・。」「こんなことをして私に何を伝えたいんだろう。」なんて考えていると、6秒経ちませんか? 深呼吸しても良いし、窓の外を眺めても良いのですが、相手の思いを想像し受け止めてみる、そんな時間の使い方もあるはずです。 「間」を恐れないことが重要・・黙ったままでも良いんです。
そして「思考」のコントロール。 ①自分と同じ ②自分とは違うけど、許容範囲内 ③自分と違うし受け入れられない・・自分の考え方の根っこの部分を見つめます。 そしてこの②の部分を日々少しずつ広げていく。 これも “想像力” によるところが大きいと思います。
「まあ、そんなこともあるよね。」「そう考えるもの、ありかなぁ・・。」など、「ダメなものはダメ!」と一方的に決めつけないで、いろんな考え方の一つとして、受け止めてみる。 そうすることで何よりも自分自身が楽になれるのです。 “価値観の縛り” は、自分を苦しめてしまうからです。
三番目の「行動」のコントロールは、①相手を変えることは可能なのか ②不可能なのか を考えてみる。 可能であれば、できることを一つずつ具体的に進めていけばいいし、 不可能なのなら「諦めてしまう!」 ・・だって、他人はコントロールできないのだから。
変えられないことにとらわれて、自分がイライラするのであれば、もうそこから気持ちを解放してあげる、離してしまうことで、自身が健康でいられるようになると思います。 これもアドラー心理学の「課題の分離」に繋がっていきますね。
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