私が見たかった国立西洋美術館の「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」と、長女が見たかった都美術館の「The UKIYO-E 2020展」の両方を見る・・という、得意の “美術館のハシゴ” をしてきました。
ナショナルギャラリー展は4月からの開催だったのですが、コロナの影響で直前に中止となり、その後なかなか行けずにいました。 しかも事前予約で時間まで指定しなければならずハードルが高かったのですが、無事チケットも購入。 今後はこれが主流になると思われました。 これからは激込みで人のアタマで絵が見えない・・ということもなくなるでしょう。
ちょうど今、アートフィクションなる本の数々を読み、バルビゾン派以降、印象派から後期印象派の “復習” をしていたので、写実主義からの転換や、ジャポニズムの影響など、「まさにそれ!!」という絵を観ることが出来ました。
権力に任せて描かれた肖像画は、確かにステイタスにはなるのでしょうが、描かれている本人が幸せそうに見えない・・ということを発見。 本物を見ることに何よりの意義があり、17世紀から18世紀にかけてのイギリス絵画も勿論素晴らしいのですが、19世紀後半以降の、陽射しの揺らめきや風の音も感じられそうな、フランス絵画の方が私は好きなんだな・・と改めて思いました。(この時代の収容作品が思いのほか少なくて、少しがっかり・・。 なんてったって大英帝国だから、まずは自国の作品を集めるでしょう・・。)
「日本三大浮世絵コレクション」とうたわれた「The UKIYO-E2020展」は、最初から最後まで日本人のDNAに訴えて、飽きさせないものでした。 浮世絵画家ってこんなにいたのだ!という驚き。 そして繊細さ! 刷り上がりの美しさはもとより、日本ならではの中間色や構図の面白さは、私たちは小さいころから見慣れているものであっても、やはり西洋には驚きを持って迎えられたのでしょう。 閉館時間が5時半設定になっていたことを知らなくて、時間をかけて見ていたため、最後はやや駆け足だったのが残念でした。
充実かつ納得のいく一日を過ごせたことに感謝です・・。
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