先日のラジオ番組の中で「錯覚資産」という言葉そのものに、「知らなかった!」と反応してくださった方が多かったので、この際もう一つ「ネガティブバイアス」についてもお話しします。 お聞きになったことありますか?
皆さんがレストランでも居酒屋さんでも、訪れたお店で店員さんを見ていて、どんな方が印象に残るでしょうか・・。 可愛い笑顔の人⁈ 挨拶がきちんとできている人⁈ 元気よく働いている人⁈
実は一番印象に残るのは、「態度の良くない人」なんです。 みんなが頑張っていても、一人だけ「出来ていない人」がいると、その人の印象が一番強くインプットされて、全体のイメージに繋がってしまいます。 これが「ネガティブバイアス」です。
例えば「識字率」。母国語を読み書きできる人って、全世界で何%位いると思いますか? 内戦紛争地帯や、衛生面の良くない極貧の地域も含めてです。 そして、同じように「上水道普及率」。 20%、40%、60% ・・それ以上? もちろん日本は、ほぼ100%ですが・・。
テレビで流れる、内戦で破壊された街並みや、ごみに埋もれて生活している方々を見ると、「きっと想像以上に大変なんだろうな・・。」とか、「勉強どころではないだろう・・。」と思ってしまうのですが、 実は両方とも80%を超えています。 私たちの印象に、辛そうな「悪いイメージ」ばかりが残り、全体を把握できなくなってしまう・・これが「ネガティブバイアス」の怖いところ。
お店や会社のイメージを上げるためには従業員全員が同じレベルにならないと、お客様の印象は良くならない。 残念ながらお客さまは、無意識のうちに「出来ていない人を基準にしてしまう」ことを覚えておいていただきたいです。 ボトムアップの必要性ってこういうことなんですね。
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